オルゾフの司教
ネメシス対策の白黒憑依クリーチャー

最近のレガシー環境は「真の名の宿敵」を使用するデッキが非常に多い。
デルバー系のデッキならばどのカラーであっても最低1枚のネメシスが入っていることは覚悟すべきだし、4Cレオヴォルド、4Cデスブレードといったデッキでもよく見る。

ネメシス対策には「悪魔の布告」「湿地での被災」といった黒いカードで対策できるが、「オルゾフの司教」も同様に強力な対策カードと成り得る。
例えばデスアンドタックスでは「議会の採決」や「Holy Light」といったサリアに引っ掛かる非クリーチャー呪文よりも司祭が無理やり採用されていることがある。
生物なので「魂の洞窟」のバックアップが受けられる点、装備品の担ぎ手になる点、「ちらつき鬼火」と合わせて再利用できる点など、「耗心的迫害」にはできない芸当がある。

ネメシス対策を色々探しているのだが、やはりデルバーデッキでよく見るので2マナ以下で対策できることが重要だと思う。(司祭は魂窟でこの点若干カバーされている)



蜘蛛の襲来
*Muffetは溢れるほどクモを注いだ。

第79回KMC2位のプロバントのサイドに採用されていたカード。
蜘蛛系のカードってどうも下の環境で活躍するイメージが湧かない。
タフネス偏重だからだろうか。

「蜘蛛の襲来」は攻撃クリーチャー数に応じた1/2蜘蛛トークンを生むため、状況によっては多大なアドバンテージを得られる。
おそらくは環境トップメタであるグリクシスデルバー対策に入れたものと思われる。

実は「濃霧」効果もついており、デルバー、ヤンパイ、エレメンタルトークンで攻撃してきた時なんかは2体返り討ち+蜘蛛3体が残るためとても強い。
「自然の秩序」とも相性が良いのも◎

ただし3マナの呪文にしては効果が不安定なため通常のデッキでは使い辛そう。
「貴族の教主」などのマナクリーチャーによって3マナが捻出しやすいデッキだからこその選択だと思う。
4Cデスブレードにも同様の理由で採用候補に成り得る。



苦痛の報償
ライフで競りを行うドロ-スペル?

Legacy Challenge - #10712838で2位のバーンに入っていた。
この手のカードが何かしらの大会で結果を残すというのは中々珍しいことだと思う。

「苛立たしい小悪魔」しかり「怒鳴りつけ」しかり、どちらの効果も破格のコストである割にはまったく使われていない。
「対戦相手に選択権のあるカード」は弱いの代表的な例としてよく見る。

実際にバーンとの対戦でライフ一桁、火力一発トップで負けるという状況で「苛立たしい小悪魔」を出された試合が最近あった。
一戦目は余った「剣を鋤に」で処理して終わり。2戦目は「ヴェンディリオン三人衆」でブロックして終わり。
この時「あぁ、やっぱり弱いな。この手のカード」と思ったものである。

ちなみに今回のリストでは「苦痛の報償」の採用枚数はわずか2枚。
「夜の衝突」も採用されていないところを見ると、この黒タッチは完全にお洒落枠であることが伺える。
本来この枠には「硫黄の渦」や「渋面の溶岩使い」など入るはずであり、やはり普通にこれらの方が強く見える。

しかし停滞気味のバーンデッキの新しい境地を切り開くべく、このようなカードにも気付ける広い視点は素晴らしいと思う。





アカデミーの学長
アカデミーの学長
エンチャント踏み倒しおばさん

死ぬとデッキから好きなエンチャントを場に出せる中々にぶっ壊れた能力を持つ。
一番持ってきたいのは「ヨーグモスの取引」だが残念ながらレガシー禁止。

意外にも場に出てほぼ勝ち確、または完全なロックが完成するようなエンチャントはいまだに存在していない。
せいぜい「全知」か「鳩散らし」くらいなもの。
エンチャント版エムラクールみたいなのが登場すればこのカードも活躍できるだろう。
ちゃんと「実物提示教育」と違い相手によって出すカードを選択できること、「陰謀団式療法」がハンデス兼コンボパーツでもあること等ショーテルに勝る部分もある。

新エキスパンションでは毎回糞重い呪文が数枚収録されるわけだが、今回も「圧倒的輝き」なる圧倒的なエンチャントが収録されている。
能力は「謙虚」+起動型能力封じ。
「謙虚」自体が多くのクリーチャーデッキとショーテル、リアニメイト等に対する強力なヘイトカードなので、このカードも右上以外は強いカードということになる。

現在まったく活躍していないカードでも、この手のカードは急に化けて価格が跳ね上がるので覚えておこうと思う。

侵襲手術
1マナのソーサリー限定カウンター

ありそうでなかった「被覆」の上位交換。
昂揚が付いている分こちらの方が優秀。
「被覆」自体も「終末」や「実物提示教育」を打ち消すためにサイドボードによく採用されていた。

サイドにとにかく「狼狽の嵐」入れちゃう派(3枚くらい)の方も多数いるが、個人的には「狼狽の嵐」の不確定さはあまり好きじゃない。
単発で撃たれた「実物提示教育」や「再活性」を打ち消せず見逃したことも多々ある。
「侵襲手術」は確定カウンターなのでそういった撃ち漏らしが一切ないし、スト-ムに対しても「冥府の教示者」を打ち消せるのでサイドインできる。
他にはエルフの「緑の太陽の頂点」「自然の秩序」「垣間見る自然」なんかも打ち消せる。
これは「狼狽の嵐」には中々できない芸当だと思う。
昂揚はオマケみたいなものだが「壌土からの生命」を根絶やしにできる可能性があるのは大きい。

サイドに狼狽の嵐:侵襲手術=2:1が丁度よさそう。


フェアリーの忌み者
レガシーでも採用実績のある墓地対策カード

数ある墓地対策カードの中でなぜこれを選んだのか?
「外科的摘出」で良いのではないか?
疑問に思っていたのでこの機会に墓地対策カードをまとめておく。

「トーモッドの墓所」
とにかく軽い上に対戦相手の墓地全てを除外できる。
しかし赤黒リアニメイトの1Tキルに間に合わず、オマケ効果も無いのであまり使われない。

「虚無の呪文爆弾」
黒を含むデッキでよく採用される。
1Tキルには間に合わないが起動にマナがいらず、余裕があれば1ドローもついてくる。

「大祖始の遺産」
起動に1マナ必要なため使いづらく、自分の墓地も巻き込んでしまう。
その代わり毎ターン1枚除外できるので「タルモゴイフ」やスレッショルド達成を邪魔できる。
自分の墓地も巻き込むのでタルモゴイフを一時的に無力化でき、その点を買われてバーンで採用されることがある。

「墓掘りの檻」
リアニメイトとフラッシュバックを封じる実質的な墓地対策カード。
継続性があるのに1マナと軽いので、BUG系のデッキに虚無ボムと分けてよく採用される。
墓地を除外するわけではないので破壊されると大惨事になる。
何気に「緑の太陽の頂点」「自然の秩序」にも効く。

「ボジューカの沼」
「輪作」を採用しているデッキで使われる。

「次元の狭間」
過去に紹介したが採用実績はほぼ皆無。
軽くて継続性もあるが一度墓地を経由するのが特徴。

「虚空の力線」
素出しには重すぎるが最強の墓地対策*初手にある場合に限る
墓地対策の対策である「突然の衰微」すら躱し、打消しも効かない。
エルドラージやジャンドなど多くのデッキで採用実績がある。
初手頼みのカードなのでサイドボードの枠を圧迫してしまう。

「外科的摘出」
殆どのデッキがとりあえず2枚程度採用するくらいには鉄板。
赤黒リアニメイトの1Tキルを防ぎ、コンボデッキに対してパーツをぶっこ抜く役割を持つ。
「瞬唱の魔道士」との組み合わせがリアニメイトにとても強い。
ただしドレッジに対しては心もとないので、他の全体墓地対策と併用したい。

「安らかなる眠り」
最強の墓地対策。
場に出て全て除外、その後も延々と除外。
全ての墓地対策を過去にするくらいとんでもないカード。
赤黒リアニメイトに間に合わないことと、「瞬唱の魔道士」と喧嘩してしまう点が嫌われることもある。

「封じ込める僧侶」
リアニメイトにスニークショー、「自然の秩序」からデスタクの「ちらつき鬼火」とやたらと範囲が広い。
クリーチャーなので「集団的蛮行」などでも処理されてしまうが、リアニメイト以外にも効果があるのが特徴。

「フェアリーの忌み者」
0マナで2枚だけ除外。普通のデッキでは「外科的摘出」の方が良い。
ただし「虚空の杯」を採用しているデッキでは、自分のチャリスに「外科的摘出」が引っ掛かるのでこのカードが使われる。
また、呪文ではないので「スレイベンの守護者、サリア」「大歓楽の幻霊」有するデスタクやバーンでの採用実績もある。
赤黒リアニメイトの「別館の大長」を避け、「要塞の計略」に合わせることができ、「集団的蛮行」で捨てられないので他デッキでの採用も最近ありなんじゃないかと思う。


速製職人の反逆者
ドラゴンストンピィで最近見るカード

ドラゴンストンピィは奇跡が消えてから何故か人気が上がってきた。
上位入賞の頻度も増えたように感じる。

ドラゴンストンピィは大量の2マナランドから1ターン目に「虚空の杯」か「血染めの月」を置いて嵌め殺すデッキ。
このデッキは高マナ域のカードを気兼ねなく使えるので、スタンダードレベルのカードのように見えても4マナくらいで赤かったらなんでも採用候補になる。

「速製職人の反逆者」なんてまさにその一例で、能力自体はそこそこながらも4マナのクリーチャーとして採用するには躊躇してしまうレベル。
しかしドラゴンストンピィでは勝ち手段をズラす目的で採用されているもよう。
クリーチャーによる攻撃ではなく、こういった恒久的なダメージ源は対処する側からすると厄介極まりない。
また、一見地味な能力だがタフネス2以下の生存権が無くなると考えると非常に強力であることが分かる。

個人的には「ピア・ナラーとキラン・ナラー」の方が強そうだと思うのだが、やはり起動にマナがいらなかったり、シングルシンボルだったりと色々加味しての採用なのだろう。

ちなみにドラゴンストンピィなのにドラゴンは採用されていないことが多い。







Grand Prix Las Vegas 2017
大会結果はこちら

[9-0ライン]
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gplv17/grand-prix-las-vegas-day-1-legacy-9-0s-2017-06-16

先触れ型奇跡
グリクシスデルバー
グリクシスデルバー
先触れ型奇跡
感染
グリクシスデルバー
4Cコントロール
カナディアンスレッショルド
スニークショー
4Cコントロール

[TOP9-16]
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gplv17-legacy/9-16-decklists-2017-06-16

9:土地単
10:スニークショー
11:グリクシスパイロマンサー
12:UW石鍛冶
13:デスブレード
14:UWR石鍛冶
15:グリクシスデルバー
16:BUGコントロール+ローム


[TOP8]
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gplv17-legacy/top-8-decklists-2017-06-16

1:デスアンドタックス
2:URデルバー
3:グリクシスデルバー
4:土地単
5:カナディアンスレッショルド
6:グリクシスデルバー
7:4Cコントロール
8:オムニスニーク

ざっと見た感じ完全にデルバーが勝ち組といった印象。
特に最強とも噂されるグリクシスデルバーが飛び抜けている。
傾向としてはメインに「陰謀団式療法」より「もみ消し」が優先されることが多い。
環境の多色化によって「もみ消し」による土地攻めの効果が高いという判断だろう。
なおサイドにはしっかりセラピーが搭載されている。

MOで大人気の先触れ型奇跡も9-0ラインに残っており、デッキ自体のポテンシャルはかなり高いことが証明された。
初期に出回ったデッキと異なる点は「僧院の導師」がメインに2~3枚入るのが定番になってきたこと。
今までは脅威となるパーマネントがジェイスしかおらず、まったくプレッシャーを与えられなかったので良い調整だと思う。
また、「予期せぬ不在」4枚はさすがにやりすぎだったのか最近は2枚程度の採用にとどまっている。
今後もこのデッキは枚数調整が繰り返され最適化されていくのだろう。

4Cコントロールもレガシーのコントロールデッキとして定着しつつある。
奇跡よりもクリーチャーが多いので序盤にプレッシャーをかけることができ、「コラガンの命令」「突然の衰微」など単体のカードパワーも高い。
クリーチャーが多いのでコントロールといった感じは薄いのだが、実際は盤面をガチガチに固めた後、死儀礼ビームと梟でチクチクして勝つデッキなので、ちゃんとコントロールデッキしてる。
「悪魔の布告」「毒の濁流」「湿地での被災」といった黒独特の除去呪文が使用できるので、あらゆるクリーチャーに低コストで対応できる。
カウンターとハンデスの組み合わせでコンボにも強い。
アドバンテージ獲得手段に優れフェアデッキ戦でも有利。
これといった弱点がないようだが、4Cゆえのマナ基盤の脆弱さが心配。
色を減らして「若き紅蓮術師」を入れたグリクシスコントロールなんてのもあるようで、このデッキもまだまだ発展途上らしい。








天界の粛清
赤か黒のパーマネントに対する追放除去

モダンではサイドボードにわりと採用されている優良カード。
さすがに「紅蓮破」、「青霊破」みたいに打消し/除去を1マナで使い分けるほどの強さはないが、それでもたった2マナでクリーチャーから置物、プレインズウォーカーまで対策できるのは偉い。

新型奇跡のサイドに入れる場合、比較されるのは「青霊破」だろう。
過去の奇跡は相殺独楽ロックでバーン相手に完全に蓋をすることができたのだが、独楽禁止後はそうはいかない。
新型奇跡はバーンやURデルバーにかなり苦しい戦いを強いられることが予想される。
そのためサイドに「青霊破」/「水流破」の採用が定番になりつつある。
他にも「若き紅蓮術師」「騙し討ち」「反逆の先導者、チャンドラ」「紅蓮破」などにも有効なのでこの採用は納得。

しかし「青霊破」は「紅蓮破」ほどの強さは無いというのが個人的な意見。
青を含むデッキはその大半が青い呪文であるのに対して、赤を含むデッキは必ずしもそうではないからだ。
グリクシスデルバーにサイドインしても「若き紅蓮術師」「稲妻」「紅蓮破」しか当て所がなく、使い辛い場面もある。

「天界の粛清」は同じく赤対策であり、同時に黒も対策できるので当て所が多い。
もちろん「騙し討ち」「稲妻」には効果がないので劣る部分もあるが、「死儀礼のシャーマン」「ヴェールのリリアナ」「グルマグのアンコウ」「忍び寄るタール孔」「トレストの使者、レオヴォルド」などにも使える。
特にリリアナを除去できるのが非常にデカい。
肝心のバーン対策では劣ってしまっているのだが、クリーチャーと「硫黄の渦」両方見られるので弱くはないはず。

郡裕割拠のレガシー環境、ドラゴンストンピィもいればジャンドもいるような環境になってきているので少しでもサイドは広くとりたい。





損魂魔道士
URデルバー期待の新人

1マナ1/2果敢+α。うん。「僧院の速槍」の方が強い。
ただし5枚目、6枚目以降の速槍としてはかなり優秀。
実際URデルバーへの採用率はなかなか高く、「騒乱の歓楽者」くらいのポジションに定着しつつある。

こいつが「騒乱の歓楽者」や「嵐追いの魔道士」より優れている点は、1マナのクリーチャーであることに集約される。
というのもURデルバーのドブン戦略の一つが果敢クリーチャーを並べて呪文を連打することなので、とにかくクリーチャーは軽いにこしたことはないからだ。
1T目にクリーチャーを展開できる確率を増やすことは重要。
「思案」からクリーチャーを探して同一ターンに展開も楽々。

オマケの効果は本当にオマケみたいなものなのだが「渋面の溶岩使い」と合わさると化ける。
そのため「損魂魔道士」を採用する場合「渋面の溶岩使い」もよくセットで採用されている。
今まで「タルモゴイフ」等の大きいクリーチャーに対してチャンプアタックからの火力で焼くしかできなかったが、サイズダウンさせてから殴りにいくことができる。
チャンプアタックがチャンプじゃなくなるってのは強い。







水晶の破片
アーティファクト版Kaarakas

相手のクリーチャーをバウンスするのは難しいが、自身のクリーチャーをバウンスする分には便利。
さながら「Karakas」のようにクリーチャーを除去から守ることができる。
でもどうせならCipクリーチャーを使い回してアドバンテージを得たいところ。

「瞬唱の魔道士」や「ヴェンディリオン三人衆」は単体でも一線級のクリーチャーなので上手く使い回せば非常に強力。
他には「霧縛りの徒党」による半ロックも強そう。幸いフェアリーには「呪文づまりのスプライト」というこれまた相性抜群のカードがある。
また、「戦利品の魔道士」も相性が良く、サーチ→バウンス→再サーチを繰り返して3マナアーテファクトが探し放題になる。
何か3マナのアーティファクトだけで無限コンボとかないだろうか?
最悪無限チャンプブロッカー製造機でもあるのでフェアデッキには良い仕事をしそう。

ただレガシーで使うには若干もっさり挙動といった感じ。
どちらかと言えばフェアデッキの多いモダンの方が活躍のチャンスがある。
「光り物集めの鶴」や「戦利品の魔道士」入りのテゼレッターとかどうだろうか。
エーテル宣誓会の法学者
対コンボ最終兵器

「封じ込める僧侶」「翻弄する魔道士」なんかと並ぶコンボ対策用クリーチャーとして知られる。
実際対ANTへの効果は凄まじく、相手は一度除去を挟まないとコンボを決めることができない。
ストーム系以外にもオムニテルやエルフ、エンチャントレスといったデッキにも何気に効果がある。

最近では「相殺」を使用できなくなった奇跡がコンボ対策としてサイドに入れることが増えた。
メインは「予期せぬ不在」でパーマンント処理能力を上げ、下がってしまったコンボ耐性はサイドでカバーする作戦らしい。
過去の奇跡の「エーテル宣誓会の法学者」採用数は0~1枚だったのに、今は2~3枚まで増量されている。
メインこそコンボ相手に落としやすくなったものの、サイド後はむしろ耐性が上がっているまである。

他の白を含むデッキでも採用数が上がっているので、持っていない方は最低2枚は確保しておきたい。



森を護る者
森を破壊しながら生物を護る者

名前と能力の関係性に若干の疑問が残るが、味方に強力な除去耐性を付与することができる。
緑のクリーチャーなので「緑の太陽の頂点」からのシルバーバレット傭員としてマーベリック等に採用されることがある。
序盤こそ起動し辛いものの、「ルーンの母」と異なり召喚酔いしない点が優秀。

地味なカードだがれっきとしたインビテーショナルカード。
ちなみに今までのまとめるとこんな感じ。
この中に下環境でお呼びのかからない奴が何枚かいまーす。

なだれ乗り/Avalanche Riders (Darwin Kastle;1998)
ルートウォーターの泥棒/Rootwater Thief (Mike Long;1999)
翻弄する魔道士/Meddling Mage (Chris Pikula;2000)
影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator (Jon Finkel;2001)
森を護る者/Sylvan Safekeeper (Olle Råde;1997)
非凡な虚空魔道士/Voidmage Prodigy (Kai Budde;2002)
真面目な身代わり/Solemn Simulacrum (Jens Thoren;2003)
闇の腹心/Dark Confidant (Bob Maher;2004)
ラクドスの穴開け魔道士/Rakdos Augermage (Terry Soh;2005)
宝石の洞窟/Gemstone Caverns (藤田剛史;2005)
イーオスのレインジャー/Ranger of Eos (Antoine Ruel;2006)
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage (Tiago Chan;2007)

「翻弄する魔道士」と「闇の腹心」のカードデザインセンスが光る。
「瞬唱の魔道士」はどうせ通らないと思って強くしてみたら通っちゃった感。
次元の狭間
1マナの黒い墓地対策カード

黒の恒久墓地対策としては「虚空の力戦」が一番よく使われているが、初手にないと非常に重いということで好まない人もいる。
また、サイドボード4枚が埋まってしまうのもいただけない。

「次元の狭間」はわずか1マナでありながら、「虚空の力戦」同様に墓地に置かれるカードを延々と追放し続ける。
色の関係上「安らかなる眠り」が使用できず、かといって力戦4枚もサイドに使いたくない人には選択肢になりそう。

同じ1マナの「虚無の呪文爆弾」や「墓掘りの檻」も優秀ではあるが、前者は一回使いっきりであり、後者は「壌土からの生命」には効果がなかったりと一長一短。
ただし現状では流行りのエルフにも効く「墓掘りの檻」が一歩リードかな。

墓地の追放が若干特殊で、追放がいちいちスタックに乗るのも特徴。
つまり一度墓地を経由してから追放される。
通常のリアニメイト相手なら問題ないが、「御霊の復讐」のようなインスタントタイミングでのリアニメイト呪文には効果がないので注意が必要。
逆にそれを利用して、相手の墓地は封じつつ自分だけ墓地利用コンボを仕掛けることもできたり。



Elemental Augury
独楽っぽいカード

ある意味一番「師範の占い独楽」に近いのではないだろうか?
ただし起動コストが3マナになってしまっているので「相殺」との併用は困難。
でも一枚で完結しているランタンコンボのようなものだと思えば悪くないのかもしれない。
一度起動が始まると無駄カードを引かせ続けることができる。

あれだけポスト独楽探しが流行っていたのに注目もされなかった不遇のカード。
合掌。

先触れ

2017年5月24日 カード考察
先触れ
元祖ポンダー

もともと「思案」に代わるお洒落枠として奇跡に採用されることもあったカードだが、MOでこれを4枚投入した奇跡が5-0したので突如話題に。
基本的にはスロートリップの「思案」なので扱い辛い場面が目立つが、対戦相手にも使用することができる点が異なる。
終盤ゲームを左右する場面での無駄ドローは神ジェイスの+2よろしくかなり強力。

ただし個人的にはこれを4枚投入してまで「予報」や「予期せぬ不在」まで複数投入するのはどうかと思う。
コントロールデッキなのに単体で扱い辛い除去やドロースペルを採用するのは本末転倒かと。
そもそも「思案」をはじめとする1マナドロー操作呪文はデッキの安定性を高め、後半の無駄引きを抑制できるが、枠を喰うのでデッキ自体のパワーとしては下がってしまう。
「思案」で「思案」がめくれた時のやるせなさを思い出してほしい。

今回の連続入賞は奇跡難民が5-0リストを見て殺到した一時的なもののように感じる。
今後研究されて枚数調整がされていくのだろうか。




MOの代表的なデッキのおおよその価格(サイド込み)
価格は金魚を参考。1tix=100円換算
https://www.mtggoldfish.com/metagame/standard#online

スタンダード
マルドゥ機体:30000円
ティムール霊気池:25000円
ゾンビ:20000円

キラン号やギデオンなど2000円近いカードがあるものの、どのデッキも30000円以下で構築できる。


モダン
URギフトストーム:25000円
親和:35000円
エルドラージトロン:40000円
バーン:25000円
デスシャドウ系:80000円
ドレッジ:20000円
アドグレイス:20000円
青白コントロール:40000円

トップメタのデッキでも30000円前後で作れてお得。
特にコンボ系はかなり安い。
BGカラーの場合は6000円のヴェリアナ、3500円のタルモゴイフ、3000円のガラクタ等が鬼門になる。
同じデスシャドウでもグリクシスデスシャドウの場合は上記3枚を使用しないので50000円程度で作れる。


レガシー
グリクシスデルバー:90000円
ANT:50000円
スニークショー:90000円
BUGデルバー:100000円
エルフ:50000円
URデルバー:50000円
デスブレード:75000円
UW石鍛冶:90000円
4Cコントロール:80000円
デスアンドタックス:100000円
BRリアニメイト:40000円

採用カードによってかなり値段変動が激しく、プラスマイナス10000円は余裕でズレる。
例えば5500円の不毛の大地、7500円のネメシス等を採用するかどうかでも大きく変わる。
他デッキへの流用が可能で、MO特有の異常に高いカードをなるべく使用しないデッキがオススメ。
ちなみにURデルバーはネメシスも不毛の大地も使用しないレシピが多く、高い部分はForce of Will と目くらましなので他のデッキへの流用が効いてお得。

スタンダードやモダンと比べると段違いでデッキ価格が高いが、100000円以下で妥協なしのレガシーデッキをサイド込みで作れるとしたらかなりコスパは良いと思う。
リアルではどうしてもレガシーできる相手が少ないので、ちょっと空いた時間にも2,3戦できるMOは非常に練習になる。
さらに試したいカードなんかもすぐに購入して使用でき、デッキ調整に一役買っている。

ちなみにPauperは5000円あればお釣りがくるくらい安い。







ソプターコントロール2
ソプターコントロール2
8 島
4 平地
1 Tundra
4 溢れかえる岸辺
4 汚染された三角州
1 アカデミーの廃墟

4 瞬唱の魔道士
2 ヴェンディリオン三人衆

3 対抗呪文
1 Force of Will
2 呪文嵌め
1 呪文貫き

4 剣を鍬に
2 至高の評決
1 終末
1 罠の橋

4 渦まく知識
3 思案
3 精神を刻む者、ジェイス

2 弱者の剣
3 飛行機械の鋳造所

2 基本に帰れ

独楽が禁止になりメタが変わったので微調整。
序盤の事故の可能性を加味しても瞬唱がただ強なので増量。
なんか結局ジェイスが強いのであって、フィニッシャーはなんでもいいんじゃないかと思う。
4Cコントロールなんてまさにその典型で、ジェイス出したら死儀礼や梟だけでも勝てるみたいな。
「至高の評決」がギタ調一発で1:1交換カードに成り下がるので、白ではなく黒を入れて「悪意の大梟」も試してみたい。


もみ消し

2017年5月17日 カード考察
もみ消し
一種の土地破壊呪文のようなもの

デルバー系のデッキによく採用されており、基本的にはフェッチランドの起動に対して使用される。
「もみ消し」「目くらまし」「不毛の大地」の存在がレガシー独特の読み合いを発生させており、ここがレガシーの面白いところでもある。

今回は意外と忘れられがちなストーム誘発に対しての「もみ消し」について。
ANTなんかのストームデッキに対して「狼狽の嵐」が強力なのは間違いないのだが、実は「狼狽の嵐」を「苦悶の触手」に対して撃ったにも関わらず負けるというパターンが結構存在する。
具体的には「炎の中の過去」や「むかつき」から大量のマナ加速を使用され、ストーム10発分くらいが消されずに残ってしまう場合。

「もみ消し」は普通デルバー系のデッキにしか採用されないが、他のデッキでもストーム呪文に対するサイドカードとしてありなんじゃないかと思う。
本体の2点ドレインは消せないが、少なくともストーム分はきっちり消すことができて信頼性が高い。
まったく無警戒の相手のフェッチランドももみ消したりもできる。

もちろん「狼狽の嵐」のように他のデッキに対してもinできるカードではないが、奇跡が消えて打消し呪文をサイドから追加で入れる必要が減ったことで生まれた選択肢である。

あと「狼狽の嵐」10000円に対して「もみ消し」は700円とマネーアドバンテージにも優れている。







ファイレクシア病の支配
装備品をパクるカード

奇跡が消えたことによって、「Tundra」を余らせた方々が石鍛冶に流れている。
さらにデスアンドタックスも変わらず勢力を維持しているので、今までより装備品に出会う確率はかなり高くなったように感じる。

装備品は2,3回殴られるだけですぐに取り返しのつかない事態になるので早急に対処したい。
しかし「解呪」系のスペルでは石鍛冶サーチの時点でアドを取られるし、そもそもこれらは勝ちに繋がるカードではない。

「ファイレクシア病の支配」は対象範囲は異常に狭いものの装備品に対して効果抜群。
往年の奪取系スペルと比べると3マナと非常に軽い上にしかもインスタント。
ちゃっかり細菌トークンもついてくるのでそのまま勝ちにいける。

実際の使用感は中々良好。
石鍛冶で2,3ターンと消費したのに装備品を奪われて、揚げ句は細菌にブロックされて返り討ちにされるという始末。
石鍛冶がもう少し息を吹き返したら再考の余地ありだろう。

「ちらつき鬼火」と瞬唱FBによる装備品の取り合いは必見。


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